診療案内

消化管内視鏡検査について

上部消化管内視鏡検査(いわゆる胃カメラ)や大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は、胃、食道、十二指腸、大腸などの様々な病気を早期に発見することが可能です。胃痛、胃もたれ、吐き気、胸焼け、食欲不振などの症状がある場合、食道炎、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がん、食道がんなどの診断に繋がることがあります。病気の早期発見は非常に重要ですので、気になる症状が続く場合は、お早めに検査を受けることをお勧め致します。

当院の内視鏡機器について

オリンパス社製 内視鏡システム EVIS LUCERA ELITE

当院では内視鏡システムとしてオリンパス社製EVIS LUCERA ELITEを使用しております。先端部外径5.4mmの経鼻・経口対応内視鏡GIF-1200N、ハイビジョン対応経口内視鏡GIF-H290、高解像度スコープPCF-H290ZI、CF-HQ290Iなど、最新世代の機器を導入しています。

経鼻内視鏡は、径が細く嘔吐反射が出にくいメリットがありますが、画質がやや劣る、鼻の痛みや鼻血のリスクなどのデメリットもあります。当院の機器は画質が向上しており、以前経口で問題なかった方には経口をお勧めする場合もあります。

ご希望の方には鎮静剤(眠くなる薬)を使用した検査も可能です。鎮静剤にはわずかなリスクが伴いますが、通常は安全に行えます。ただし、検査当日は車の運転ができず、検査後に安静が必要です。

検査に対するポリシー

  • 丁寧な観察: 病変を見逃さないよう、時間をかけた丁寧な観察を心掛けています。
  • 一期一会の精神: お一人お一人の検査を大切に行います。
  • 分かりやすい説明: 検査結果について、分かりやすく丁寧にご説明します。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)の流れ

胃カメラ検査のイメージ

まず、胃の泡や粘液を除く薬を飲み、喉または鼻の麻酔を行います。その後、口または鼻から内視鏡を挿入し、食道、胃、十二指腸を観察します。検査時間は通常5分から15分程度です。

保険診療の場合、検査費用は負担割合に応じて約1,200円~11,000円程度となります(別途診察料等が必要)。検査内容(組織検査など)により費用は変動します。人間ドックなどの自費診療とは異なります。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ)の流れ

大腸カメラ検査のイメージ

事前に下剤を服用し、大腸内をきれいにします。その後、肛門から内視鏡を挿入し、直腸から盲腸まで進め、引き抜きながら大腸全体を観察します。ポリープやがん、炎症などを診断します。検査時間は通常30分~40分程度ですが、ポリープ切除などで長くなる場合もあります。

当院では10mm以下のポリープの日帰り切除も行っています。10mmを超える場合は連携病院へご紹介しますが、多くは当院で対応可能です。

保険診療の場合、検査費用は約1,800円~18,000円、ポリープ切除の場合は約6.000円~28,000円程度です(別途診察料等が必要)。

大腸内視鏡検査の精度について (ADR)

ADR(Adenoma Detection Rate:腺腫発見率)は、大腸内視鏡検査において、がんになる可能性のある腺腫性ポリープが発見される割合を示す指標です。ADRが高いほど、検査の質が高いと考えられます。

一般的にADRは25%以上が望ましいとされ、消化器内視鏡専門医では30%以上が期待されます。

当院では十分な観察時間を設け、高いADRを目指しています(R6年4月-8月: 60.9%, R5年度: 74%, R4年度: 65.8%)。将来のがんリスク低減のため、1日の検査人数を制限し、質の高い検査を提供しています。

内視鏡洗浄について

当院では消化器内視鏡の洗浄・消毒に関するガイドラインに則り、徹底した感染対策を行っております。

超音波洗浄機による洗浄

内視鏡処置具等は超音波洗浄機で、目に見えない細かい汚れまで確実に落とします。

高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)

高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ)を使用し、器具を完全に滅菌します。

内視鏡洗浄消毒装置 OER-6

内視鏡本体は、用手洗浄に加え、オリンパス社製の専用洗浄消毒装置(OER-6)を使用し、高水準消毒を行っています。

超音波検査について

当院の超音波診断装置について

東芝製 超音波診断装置 Aplio300

当院では東芝メディカルシステムズ(現 キヤノンメディカルシステムズ)製の上位機種 Aplio300 を使用しています。腹部(肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓など)、心臓、頸動脈などの精密な検査が可能です。

腹部超音波検査では内臓の形態を、心臓超音波検査では心機能や弁膜症を、頸動脈超音波検査では動脈硬化の指標を調べます。

レントゲン検査について

当院のX線透視装置について

日立製 X線透視装置 POPULUS So

当院では日立メディカルシステムズ(現 日立製作所)製のX線透視装置 POPULUS So を使用しています。胸部・腹部レントゲン写真や、胃・大腸の透視検査が可能です。